二十日ぶりの投稿になります。
二十日とは、廿日とも書くことが出来ますね。
「 廿 」という器に蓋をしたようなこの形を眺めながら、マヤの暦が20進法を取り入れているのと同様に日本にも20を一束ねとする文化があったのだろうなと想像します。
明治時代に入るまで日本で使われていた1太陽年360度を15度ずつ区切った「二十四節気」は中国の黄河流域から来ていると言います。現在日本で採用されているグレゴリオ暦のルーツはユリウス暦、さらにさかのぼるとピラミッド文明で栄えたエジプトの太陽暦を元にしたものです。
日本に今ある文化、風習がどこから来たものなのか、暦、言葉、音楽、政治形態、経済の仕組み、法と律、そのひとつひとつの根っこを見つめていくことは、「私たちが何者なのか」に気づくきっかけとなるでしょう。そして、その答や気づきは、これからの私たちがどこに向かって舵を切っていくのかを決める道標となっていくと思います。私たちはどこから来て、どこに向かっていくのでしょうね。
原子力発電所から排出される使用済み核燃料再処理工場のある青森県には、三内丸山遺跡を始めとする多くの縄文遺跡が存在します。そして、それらの遺跡から発掘された土器の中には、6000キロ以上離れた南の島から運ばれてきた(または日本から運んでいった)と言われるものも存在するそうです。
日本で一番原発の密度の高い「原発銀座」と呼ばれている福井県の若狭湾沖には、今から1500年ほど前には沖縄や九州からも頻繁に漁のためのカヌーが行き来をしていたそうです。私たちは海を通してつながっていたのだと気づかされます。
来年の1月、遠く離れたハワイから日本を目指して一隻のカヌーが出航します。現代的な計器類を一切使わない星と風と波によるガイドによる伝統的な航海での旅です。船長であるナイノアトンプソンの生まれ育ったハワイでは、第二次世界大戦後に何度も核実験が行なわれ、その度に故郷を離れて暮らすことを強いられ、放射能汚染による健康障害や死産流産が起こり続けています。
アメリカやオーストラリア、カザフスタン、インド、、、、核兵器や原子力発電の燃料となるウラニウムの眠る鉱山はそのほとんど全ての場所が先住民達の聖地と呼ばれているような場所になります。アメリカインディアン、アボリジニー、その他の土地の先住民達と同様に、ハワイやポリネシアなど「環太平洋」の先住民達は何度も土地とのつながりや自分たちの歴史とのつながりを分断されてきたのでしょう。
ナイノアトンプソンは、彼の出演する映画「地球交響曲第三番」の中で「スピリットは奪われたのではなく、忘れ去られただけだ」と語っています。世界を取り巻く様々な状況を観るにつけ、今こそがひとりひとりがそのスピリットを思い出し、つなぎ合わせていく時期なのだと実感します。
船は、受け入れる港がないと出航することは出来ません。ナイノア・トンプソンの率いるカヌー「ホクレア号」が何を運んでこようとしているのか。その想い、意図、スピリットを僕たち日本人は汲み取ることが出来るのか。共感と敬意と共に招き入れることが出来るのか。彼らを受け入れもてなす僕たちは、どのような民族であるのか。2007年1月21日、兵庫県神戸市で以下のようなイベントを行ないます。ひとりでも多くの方に参加して頂き、気持ちをつないでいけたらと思います。
拝
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喜びの星(ホクレア号)がやってくる
-ポリネシアからヤポネシアへ-
ースピリットの帰還ー
1月21日(日) 12:30開場 /1:00開演 /6:30終演予定
場所:神戸メリケン波止場 TEN×TEN
http://www.k-anchor.org/
http://www.k-anchor.org/ten/frmeset_t.html
ポリネシアの伝統航海術を使って、来年4月にハワイからホクレア号ー喜びの星ーが日本にやってきます。
環太平洋モンゴロイドとしてのスピリットを、わたしたちが再び取り戻し、ひとつの輪になり、これからの時代を創造していくための大きな波がやってきていることを感じます。
そこで、このホクレア号来日プロジェクトに深く関わっておられる日本でのシーカヤック第一人者で海洋ジャーナリストである内田正洋さんと、ネイティブアメリカン関係の翻訳・著作を多数手がけていらっしゃる北山耕平さんをトークゲストにお招きし、ホクレア号がヤポネシア・日本にもたらす意義について、熱く語っていただきます。
音楽ゲストは、HALKO(桑名晴子)さん、岡野弘幹さん。そして、西表島出身の歌い手・南ぬ風人まーちゃんに開会のお祈りを捧げていただきます。
みなさん、ぜひ神戸の波止場までお越しください。
【プログラム】
12:30 開場
1:00 開演〜主催者挨拶
開会の祈り 南ぬ風人まーちゃん
1:30〜2:30 内田正洋さん トーク
「去(い)にし、ヤポネシアへ」
※「去にし」とは、西の語源といわれる。
ー15分休憩ー
2:45〜3:15 HALKO ライブ
3:20〜4:20 北山耕平さん トーク
「虹の教え」
ー虹の子供たち(ポリネシアン)から
太陽の子供たち(ヤポネシアン)へー
ー25分休憩ー
4:45〜5:45 トークライブ
内田正洋さん×HALKO×北山耕平さん
「”喜びの星”がつなぐ環太平洋の架け橋」
5:50〜6:20 岡野弘幹ライブ
(友情出演・ノブトウマサザネ)
6:20〜6:30 終わりの挨拶、唄
【参加費】
前売り:3,000円 当日:3,500円
大学生:2,000円
高校生以下:1,500円
※マイカップ・ひざ掛けなど暖のとれるものお持ちくださいね。
【 問い合わせ・前売り予約先 】
ご予約は、お名前、住所、TEL、Mail、参加人数をお知らせください。
☆ランド・アンド・ライフ
T/F 078・881・8163
landandlife@r6.dion.ne.jp
☆ one blood
T/F 06・6241・8357
info@oneblood.net
☆ モダナーク・ファーム・カフェ
Tel 078・391・3060
modernark@chronicle.co.jp(1.21予約係へ)
【 ゲストプロフィール】
内田正洋 Masahiro Uchida
1956年長崎県大村市生まれ 横須賀市在住
海洋ジャーナリスト
高校時代は花園に出場したラガーだった。日大の水産学科でカッター部に所属。卒業後、テレビの海外取材番組「キャラバン2」のドライバーとなったことがっかけとなり、82年から10年間パリ・ダカールに参戦。オートバイジャーナリストとして活躍するが、その後シーカヤックを専門とするジャーナリストと なる。
98年初来日したハワイの伝統航海術師ナイノア・トンプソン氏を通じて 「ホクレア号」と運命的に出会い、「ホクレア号」が日本に航海する意義を探索し続けてきた。
また、ハワイ人タイガー・エスペリが夢見た日本のカヌー、「カマ・ ク・ラ号」(ポリネシア語で“陽出ずる子供”の意)の建造を目指し、 模索の日々が続いている。
祖母はカウアイ島の出身。
☆
北山耕平 Kohei Kitayama
作家、翻訳家、編集者
http://www.native.way-nifty.com/
大学在学中から編集の仕事に携わる。’76より4年間をアメリカで過ごし、ネイティブ・アメリカンのメディスンマンとの出会いをきっかけに、彼らの暮らしぶり、物語を日本の次の世代に伝え、日本列島のネイティブ・スピリットの根っこを探るワークを開始。
著書訳書に『自然のレッスン』『虹の戦士』『ジャンピングマウス』(太田出版)、『ネイティブマインド』『ネイティブマインド』『輝く星』(地湧社)、『自然の教科書』『聖なる言の葉』(マーブルトロン)、『ローリングサンダー』(平河出版社)、
『レイムディアー』(河出書房新社』 他
☆
南ぬ風人まーちゃん (ぱいぬかじびとぅ まーちゃん)
唄い手、三線
※「風人」=自然と共に生きる人、思いを持つ人
http://www.painukaji.com
沖縄県・西表島 星立村出身、本名 山下正雄。
『風人』(かじぴとぅ)という理念のもと、オリジナルや島唄を唄い、みんなが楽しめる、唄って踊ってもーあしびーライブを展開。「唄って踊ってみんなハッピー」を合言葉に『NGO風人ネットワーク』を主催し、各地で仲間と共に『風人の祭』をつくり、平和や環境問題に取り組んでいる。
西表島では、2006年で10回目をむかえる「砂浜芸能祭」や「やまねこ学校」をひらき、「三線教室」「ブドゥリ太鼓」「パパイヤうぽー軍団」など、「人・自然・文化」をテーマに多彩な活動を行っている。
☆
HALKO (桑名晴子)
日本中をギター一本で旅する唄旅人
http://www.funny.co.jp/halko/
年間190本以上のライブのほか、各地の神社・仏閣などの聖域にて、数多くの奉納演奏を行う。
2006年デビュー30周年を迎え、10年ぶりのCD『ONE』発売を記念し、全ての平和の祈りがひとつになる願いを込めて、稚内宗谷岬から戦没者慰霊祭の沖縄までの「日本縦断平和祈念こころの唄旅」を半年間で達成する。
「超古代ややまとの人々が、和をもって、超自然的に暮らして
いたことを気付き思い出し、未来の子どもたちに、新しい
平和な世界を築いていけるよう、声高らかに唄っています。」
HALKO
☆
岡野弘幹 Hiroki Okano
作曲家 音楽プロデューサー
www.tenkoo.com/okanohiroki
1964年生まれ。87年よりソロ音楽活動を開始。世界の民族楽器、自然音、デジタルサウンドを融合し、自然界への畏敬や感謝を日本的感性で、清浄に、そして透明に表現した音楽が、 ヨーロッパ・アメリカで高い評価を得る。音楽グループの活動では、91年民族楽器によるグローバルミュージック『風の楽団』、94年天空オーケストラを結成。RAINBOW2000での細野晴臣氏との共演、フジロックフェスティバル1999、2002に出演。世界的規模の音楽祭グラストンベリーフェスティバルUKには8年間にわたり出演。
☆
【 ホクレア号(喜びの星) について 】
古代の航海術を駆使して、太平洋に散在する島々にたどり着き、定住を始めたというポリネシア人起源・拡散説。その科学的な立証を主な目的に建造された古代式の航海カヌーが「ホクレア号」。ハワイ語で、喜び(幸せ)の星 〈Hokule‘a〉 と名づけられたこの航海カヌーは、古代ポリネシア人がハワイ諸島を発見した当時の形状を 模し、天体を読み、波や風を感じ、海洋生物と語り合う、伝統的な航海術ースターナビゲー ションーによって針路を決定する。
1976年のハワイからタヒチへの初航海以降、現在までの航路距離数は 10万マイルを超える。この30年間の航海の実績は、ハワイ社会の西洋化によって忘れられかけていたポリネシアの文化とアイデンティティ復興の象徴ともなっている。
2007年1月6日ハワイを出航し、ミクロネシア各島に寄港した後、 4月1日沖縄に入港。
そして、熊本、長崎、福岡、山口、広島、宇和島、横浜を寄港地とする 航海を予定している。
http://www.gohawaii.jp/history/hokulea/hokulea01.html
☆
【 ヤポネシア とは 】
ヤポネシアとは、日本を太平洋の島與群の中に置いてみる視線で、メラネシア、ミクロネシアと同様、作家島尾敏雄により、「JAPONIA」(日本)と「NESIA」(島々)を結びつけた造語である。
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主催 地球の上に生きる
共催 ランド・アンド・ライフ www.h6.dion.ne.jp/~hopiland/~
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