祝島と上関原発
山口県熊毛郡上関町。
人口は4000人弱。
上関町役場ホームページ
人口は530人(2008年6月末現在)で、「65歳以上が69%を占めるいわゆる高齢化がすすむ過疎地域」です。(フリー百科事典”ウィキペディア”「祝島」より)
この祝島の居住地域は、島の東側に集まっています。

そして1982年、この居住地域の真向かいにあたる四代の田ノ浦が、中国電力による原発建設の有力候補地にあげられ、計画を進めれらていることが、初めて明るみに出ました。
祝島と田ノ浦の距離はたった3.5キロ。
先ほどの居住地域の写真の左上に見える湾が田ノ浦であり、実際に島から眺めると目と鼻の先だということがわかります。
ここでは細かい経緯を割愛させていただきますが、
それから26年間、祝島の人たちは反対の意思表示を続けてきました。
そしてそのような事実があることが日本国民に知られる機会は、ほとんどなかったのではないかと思います。
僕自身がこの島と原発(上関原発といいます。この名前を使うことがなくなることを願いますが)の関係を知ったのは、2004年。
そして2006年に当時の地元名古屋で行った「アースディ愛知2006」に、
山口県在住のシーカヤッカー原康司くんが参加し、現地の状況を報告してくれました。
僕は彼の海から島を見る視点に惹かれ、そんな彼が大事にする祝島を知りたいという思いが強まっていきました。
初めて訪ねた祝島での取材の様子は、今後、映像などで紹介していきます。
島の人たちに原発の危険性を伝えて回った、元福島原発の労働者である磯辺さんや、
「上関原発を建てさせない祝島島民の会」の代表である山戸さんなどのインタビューを紹介していきます。
この映像の冒頭10分程を、youtubeにあげましたので、参照ください。
祝島通信01
また、今年の6月8日に青森市で行われた「ストップ再処理G16市民サミット」の席では、
現在山口県を中心に自然ガイドの活動をしている上田君(ランボー)が、祝島と上関原発について5分間スピーチを行いましたので、その映像も紹介します。
ランボー(上田直樹)@G16市民サミットin青森
さて。
この上関原発の建設計画。
中国電力の社員は「祝島の人たちが諦めてくれれば、原発は建設される」と考えていると聞きました。
同意を得るのではなく、諦めさせようとしているのです。
原発予定地は、上述のように祝島の人たちの生活圏の真向かいにあります。
そして、この予定地を見ながら過ごす人たちは、日本中で祝島の人たちだけなのです。
そして、祝島島民の生活を支えているのは、漁業と農業。
予定されている原発の冷却水を引き込む海岸は、祝島の漁師さん達が一本釣りをする漁場にあたります。
島の人たちにとって、産業を破壊されるということは、
収入源が失われるといったお金の問題ではなく、
暮らしの破壊、自然とのつながりの破壊であるでしょう。
上関町の、本土側の漁業組合はすべて、漁業権を手放す代わりに多額の補償金を受け取っています。
そして、祝島の漁協だけが、この保証金の受け取りを拒否し続けています。
彼らの断固たる意志にも関わらず、2005年には予定地と周辺海域のボーリング調査が始まりました。
そしていま、新しい段階に入ろうとしています。
原発を建設する許可が下りていないにも関わらず、中国電力は山口県に対して、「埋立免許の許可申請」を提出しました。
2008年6月19日のことです。
早ければ9月19日の上関町議会で承認され、その後、山口県知事から免許されれば、
来年早々にも埋め立てが始まってしまいます。
建設許可が下りていないにも関わらず、埋め立てを進めてしまうとはどういうことなのでしょう。
埋め立ててしまえばあきらめるとでも思っているのでしょうか。
明らかに順番を間違えてはいないでしょうか。
最近の市民団体(長島の自然を守る会)の調査では、
天然記念物で絶滅危惧種と言われている「カンムリウミスズメ」の生息が確認されています。
カンムリウミスズメ
この鳥たちは、まさに祝島と田ノ浦の周辺で生活を営んでいるのです。
海を埋め立てて、その上に原子炉を建てること自体、前代未聞のことだといいます。
建設に反対する人たちが土地を手放さなかったため、予定地は海のほうへと押しやられた結果です。
つまり、十分な住民の同意は得られていないのです。
そんな中、埋め立てだけが強行され、もし建設中止となったらどうするのでしょう。
環境を元に戻すことなど、できるはずがないのに。
周辺の住民だけでなく、その土地で暮らしている植物や動物にとってはいい迷惑です。
本州と九州と四国に挟まれることで、海流が混じり合って、奇跡的なほどに綺麗な水が残されています。
そして、カンムリウミスズメだけではなく、スナメリクジラやその他多くの貴重な命が生きる場所だと言われています。
今、前述の「長島の自然を守る会」の呼びかけによって、埋め立てに「待った」をかける署名を集める活動がおこなわれています。
署名用紙のダウンロードはこちら→ストップ!上関原発
そして、たった今、山口県を横断しながら、上関原発の現状を知らせ、署名を集めながらのピースウォークが行われています。
瀬戸内の海と川と平和を守るウォーク
明日には山口県庁への申し入れが行われます。
署名は何の力になるのか、と思う方もいるかもしれませんが、もし迷っているならぜひ、お願いします。
署名用紙を回収して、収集人のところに届けるたびに思います。
署名を書くという行為は、その署名を集めている人たち、動いている人たちを勇気づけること、支えることにつながります。
もちろん、行政や事業者に対して「これだけの人が意見を持っている」という表明になることは言うまでもありませんが。
先日、上関原発予定地で、中国電力の社員の一人と話す機会がありました。
「あなた方のように自然エネルギーを望んでいる人は、ごく一部です。
全国の多くの人たちが、原子力を望んでいます。」
と自信を持って語りました。
「そんなことはない」という証拠をはっきり示すことができないことを、とてもはがゆく思いました。
黙っているということは容認しているということであり、
そうである以上は原発を推進している一員にカウントされていきます。
水俣病患者を訪ねてまわり、声を上げることが出来ない人々の代弁を続けてきた川本輝夫さんの座右の銘は
「熱意とは事あるごとに意志を表明すること」だと言います。
この言葉が頭をよぎることが多い今日この頃です。
拝
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コメント
貴史さん、
読みました。
祝島。
いわいじま、と唱えます。
今日は横須賀へジョージワシントン来ないでって、
アピールしてきました。
原発2基が湘南の海に配備される感じ。
飛行機が動く原発の上で離発着する感じ。
日本山妙法寺の上人達、呉東弁護士、
横須賀研究者の米国人、横須賀市議、
鎌倉市民、横須賀市民、
老いも若きも、力を持って意思表示。
では、またまた。
強者の非暴力でいきまっしょい。
投稿: 豊田義信 | 2008年9月 9日 (火) 21時57分