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2009年8月13日 (木)

8月9日長島ウォーク・クリーニング・キャンドルナイトのレポート

8月9日に「長島の自然を味わうウォーク・海岸清掃・キャンドルナイト」を行いました。

つれづれと、レポートをしてみます。

前日から「8月9日は夕方に土砂降りになる可能性が高い」と聞いていただけに、
もしかしたら海岸清掃は無理かもしれないと思いながら朝を迎えました。

案の上、室津港に集合した8時半の時点での天候は雨。
傘やカッパ姿でのウォークとなりました。

雨にも関わらず集まったのは23名。
参加者は、北海道、埼玉、神奈川、京都、大阪、兵庫、、ほとんどの方が山口県外からでした。

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ウォークを計画した時点では、夏の炎天下を想定していました。
熱射病などの対策に心を砕いてきましたが、適度な雨は歩くにはちょうどよく、
気持ちよく歩きはじめることが出来ました。

しかし、午前中は、時間がたつごとに少しずつ雨が強くなってきました。
立ち止まると体が冷えてしまうため、3キロごとの水分補給タイムも短めに済ませ、
なるべく歩き続けるようなペース配分に切り替えました。

昼食は、全長15キロのうちの10キロを過ぎた12時半ごろにとろうと思っていましたが、
あまりにも雨が強くなってきたため、12時前に9キロ地点の蒲生港で途中避難しました。
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荷物を運ぶ伴走車にブルーシートを括りつけ、港に流れ着いた流木を使って即席のタープを作り、
雨宿り、着替え、昼食の時間を取りました。

狭いスペースの中で肩を寄せ合い、食料や水を分け合う姿を見ながらしみじみと雨の意味を思いました。

水は人をつなぐ役割を持っている。
海に生きる人たちは、命が水によってつながっていることを分かっている。
お金がなくても、地位がなくても、海さえあれば、自然さえあれば生きていけると分かっている。

8月6日に広島で、祝島の山戸孝君が語りました。

「島での暮らしを通じて、痛いほど実感しているのは、海がなければ生けないということ。」

石油を燃やすのか、石炭を燃やすのか、ウランを燃やすのか、、、何を燃やすのかばかり考え、
イラクやアフガンなど世界中に戦火を広げてきたこれまでの文明。

火の時代。

これから、つながりや循環や分かち合いを基本とする水の時代がやってくる。

11時02分の黙祷の時間も、雨が静けさを深いものにしてくれました。

祈りは、意乗り。

何のために歩いているのかを明確にする事で、一人一人の歩みがより一層力強いものになったことを感じます。

午後になると、雨は徐々におさまってきました。

景色も蒲井を過ぎて再び登り坂になる頃には、民家の数も少なくなり、木々の色も濃く、森の存在感の増して来ました。
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田ノ浦まであと3キロと迫ったところで、フィールド調査をしていた「長島の自然を守る会」のメンバーとすれ違いました。

今回の調査は、現在行われている「上関自然の権利訴訟」の直前の調査。
そして、このタイミングで、埋立予定地内で上述の訴訟原告の一人であるナメクジウオ5個体を採取したそうで、
生きたナメクジウオを見せてもらうことが出来ました。

このナメクジウオは、脊椎動物と無脊椎動物の中間にあたる生き物で、人類の祖先とも言われています。

当日は地元テレビ局と新聞社が取材に来ていて、映像を収めてくださったそうです。
長島の会が埋立予定地内で採取に成功したのは2年ぶりだそうで、
同会の代表高島さんによると「公判の直前ということでナメクジウオも訴えたいことがあったのだと思います。」
とのことです。

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Photo




写真注釈:クレジットに「長島の自然を守る会 2009年8月9日撮影」とつけていただければ転載自由です。


この頃には雨もすっかりやんでしまいました。

そして、田ノ浦に着いた14時半ごろには遠くにうっすら晴れ間も見えてきました。
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そして、30分ほど休憩したのちに海岸清掃を行いました。
綺麗な海とはいえ、海岸にはペットボトルや空き缶などのゴミが多く流れついていました。

田ノ浦のゴミについては、今までもずっと気にはなっていたことでした。

拾いながら、心がすっきりしていくわが身を振り返り、これがやりたかったんだと実感しました。

クリーニングすること。

問題を起こす側に加担することをやめて、問題を解決すること。

今までの文明、社会が引き起こしてきたことを片付けていくこと。

文句を言ったり、愚痴を言うのではなく、手を動かし、足を動かし、実践すること。

例え一つずつでも、拾えば拾うだけ、きれいになっていきます。
その仲間が20人もいると、本当にあっという間に、綺麗になっていきます。

島を歩ききったひとりひとりが、島を自分のものとして感じていることは、
歩き疲れた体をものともせずにゴミを拾い続ける姿からはっきりと感じました。

そして、驚くことに、土砂降りになると言われていたにも関わらず、
ゴミを拾い始めた途端に青空が覗いてきました。
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僕たち一人一人の意識と、自然とが、分かちがたくつながっていることを、改めて感じました。

そして、その事をはっきりと感じながら暮らしている祝島の人たちの日々を思いました。
田ノ浦に昇る日の出に手を合わせ一日の無事を祈り、沈む夕日に一日の無事を感謝する生き方。
その彼らが、人間の欲によって海が潰されようとしている、その様に何を感じ、何を思っているのか。
僕にはわかりようもありませんが、自然とのつながりを体験し続けるその先に、
そのような生き方への本当の意味での共感があるのかもしれません。

そして、清掃の後に汗を流し、食事を取り、キャンドルナイトを行いました。

キャンドルナイトには、山口県在住のシンガーJUNN君がかけつけてくれました。
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彼の音楽は、本当に心を溶かします。
ソウルのある音は水と同様、場の全てをつなぎとめる力があるように感じます。

彼の音を聞きながら、キャンドルにぼんやり照らされるログハウスの壁や天井を眺めながら、
色々な事を思い浮かべました。

中電による強引なボーリング調査を阻止するために海岸に座り込み、
何度もこのログハウスに寝泊まりしたことでしょう。

石の一つ一つを丹念に調べ、鳥の鳴き声に耳を澄ませ、
まさに地を這うような地道な環境調査活動を続けてきた長島の会の方々の努力。
そして、自然の声が、繊細な生き物たちの心が分かるからこその、悲しみ。

理解者が少ないままに、何年も何年も続けてきた、その活動の日々。

それぞれの想いの、言葉の、足取りの、ひとつひとつを思いました。

そして、それらを吸いこみ、包み込んできたログハウス。
その木々のひとつひとつに、JUNN君の音が、耳を傾ける1人1人の優しい思いが、ゆっくりと染み込んでいくように感じました。

これからも、中電による埋め立て、原発建設に向けた作業は進んでいくかもしれません。
そして、祝島の島民の方々や長島の会の方々による活動も続いていくでしょう。

このログハウスが、少しでも優しく、やわらかく、ひとりひとりの願いや祈りを包み込む場であるように、
と願い、祈りました。

祝島島民にしか出来ないこと、長島の会にしか出来ないことがあります。

それぞれの立場からの、それぞれの持つ経験の積み重ねの上に、これからのそれぞれの活動があり、
僕たちは、それぞれの立ち位置を理解し、足元を固めながら、着実に自分に出来る事をしていくのみでしょう。

個人的には、この日のウォーク、海岸清掃、キャンドルナイト、それぞれの局面を通じて、たくさんの反省があります。
そして、だからこそ、今後もこのような取り組みを続けていこうと思います。

10月には、5日間で110キロを歩くウォークを企画しています。
錦川の上流から河口まで、そして錦川河口から田ノ浦までを歩きます。
同行程を、シーカヤックで進むパドリング・デモとの合同企画「水のウォーク」です。
最終日には田ノ浦での海岸清掃・キャンドルナイトも計画しています。
詳しくは追ってお知らせします。


今回、数々の奇跡を見せてくれた自然の神秘、触れ合った一人一人の温かい心、そのひとつひとつに心から感謝します。

本当に、ありがとうございました。

僕たちを歩かせてくれたすべての存在に感謝します。

また会いましょう。

最後に、素晴らしい演奏をプレゼントしてくれたJUNN君のライブの一部を紹介します。
「090809junn01.mp3」をダウンロード
「090809junn02.mp3」をダウンロード


冨田 拝

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コメント

あつこです。
ウォークに参加できなかったけれど、雨を心配したり、台風を心配したり、歩いてるきょうだいたちを案じたり、はらはらどきどきしながらも遠い地でお祈りしていました。
ブログ記事を読んで、みなさんの様子が手に取るようにわかり、ほっとしました。

平和とはすべての
生き物とともだちになること

内田ボブさんの詩が染み入るレポート、ありがとうございました。また同じ時間を過せますことを!

投稿: あつこ | 2009年8月13日 (木) 11時33分

貴さん、読ませて頂きました。結局参加できなくてごめんなさい。
雨の中、お疲れ様でした。でも、いい会になったようでよかったですね。
JUNNさんのライブを聞きながらこのコメントを書いています。
海辺で聞いたら更に気持ちいいでしょうね。

投稿: サエ | 2009年8月14日 (金) 08時15分

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